会社で資料作るときあるある
「会社でレポート課題を発表しないといけないけど、プレゼン資料の作り方が分からない!」
「そもそも分かりやすいプレゼン資料ってどんなモノなの?」
この記事を読み終わるころには、とっても分かりやすいプレゼン資料が作れています!
こばやしです。当ブログは「皆様に役立つコンテンツを配信すること」をモットーにしております。
今回は、社内プレゼン資料の作成に悩める社会人のアナタへ朗報です。
この記事の通りにプレゼン資料を作れば、最速で上司へ伝わるプレゼン資料を作れます。
しかもセンスは一切不要です。場数を踏むだけであっという間に「伝わるプレゼン資料」が作れます。
ちなみに筆者のこばやしは、通信系の企業で働くインフラエンジニアです。
エンジニアって人前でプレゼン発表したりする機会があまりないので、ほぼ自我流でプレゼン資料作成ノウハウを身に着けました。
その結果、こばやしが作ったプレゼン資料は社内で結構ウケが良いです。
「情報が頭に入ってきやすい」「デザインが見やすい」「独自性がある」とかなり前向きなコメントを頂けます。
業務改善のプレゼン資料、幹部へのプレゼン資料は、こばやしがメインで任されることが多いです。
この自我流のノウハウは、こばやし的には無意識にやっていました。が、実は意外と有益なんじゃいかと思い立ち、記事にしました。
当記事で語るプレゼン資料ノウハウは
- センス不要
- 誰でも明日から出来る
- 短時間で最高品質のプレゼン資料を作れる
ものとなっております。
この記事では、「Microsoft PowerPoint」を使うことを前提にしたプレゼン資料作成ノウハウを掲載しています。
まずはダメなプレゼン資料の特徴から言います。
「前置きはいいから作り方教えて!」という方は目次から手順1へ飛んでください。
やたらめったら文字を詰め込んでませんか?
ハッキリ言いますが、文字が多いプレゼン資料はクソです。読む価値なし。
例えばこんなのです。
お役所の人が作る「パワーポイントのスライド」って、何か「スライドの存在意義」みたいな根本部分の概念からしてそもそも異なっているんだろうなあ。 pic.twitter.com/5JIZUzNsNX
— 磯村一弘 ISOMURA,Kazuhiro (@Honigon3D) September 7, 2019
こばやしが人のプレゼンを聞くとき、文字が多かったらそれだけで見る気を無くします。
残念ながら、少ない時間で大量の文章を読んで理解できる人間は世の中にほとんど居ません。
従って、短時間のプレゼンでもきちんと伝わる資料を作らなければなりません。
メリハリが付いた資料になってますか?
文字の多いプレゼン資料に非常に多い傾向として、発表資料の情報にメリハリが無いです。
ここでいうメリハリというのは、重要ワードを太字にしたり、色を付けたりして、資料に書かれている情報に強弱をつけることです。
さっきの引用ツイートのプレゼン資料を改めて見てください。一体全体どこを見れば良いのか瞬時に把握できるでしょうか?
何を書いているか理解不能ですよね。情報にメリハリが無いから、内容が頭に入ってこないんです。
基本的にたった数分間のプレゼン発表で、中身を全部知ってもらうことはできません。
本当に伝えたい情報やキーワードのみを強調し、プレゼンのエッセンスを伝えてようやく、相手にプレゼン内容を理解してもらえます。
プレゼンでうまく喋れないのは、発表資料の質の悪さが原因
よく勘違いされていますが、プレゼンが下手な理由は「発表者の喋りが下手だから」ではありません。
発表資料の作りが悪いからです。
資料スライドの作りこみが甘いから喋りの要点が掴めず、人までうまく喋れないのです。
特によく聞くのが以下のコメント
- 「技術系社員のプレゼン能力は低い」
- 「プレゼンの喋りが下手な人はコミュニケーションが苦手な人が多い」
とかいうコメントです。正直、全く根拠のない偏見です。
喋りが下手なのは、「喋る元となっている資料がヘタクソ」なのが原因だと100%言い切れます。
逆に言えば、分かりやすい資料が作れるようになればプレゼン発表も上手くなります。
プレゼン資料の基本原則は「シンプルに短く」
プレゼン資料はとにかく、「シンプルに短く」作ることを常に意識しましょう。
パワーポイントと編集している間は、とにかく「シンプルに短く」と念仏を唱えながら作りましょう。
シンプルに短く作る背景としては、「聞き手に負担をかけないプレゼン資料」を作ることです。
「文字を詰め込んではいけない」「メリハリが無いとダメ」という根幹には、「聞き手に負担をかけない」という共通意識があります。
先ほど引用したツイートの写真にあるプレゼンがなぜダメかというと、文字が多く、読み手に大きな負担がかかってしまうからです。
読み手に寄り添う、優しいプレゼン資料作りを心がけましょう!
手順①:プレゼンのドラフトを作る
前置きが長くなったので、早速分かりやすいプレゼン資料を作る方法をお伝えします。
よし、まずはパワーポイントを開いたよ!何をすればいいの?
実は、いきなりパワーポイントを開くのはダメです。まずはメモ帳を開いて、ドラフトを書き込んでいきます。
そしてメモ帳に、「どんなプレゼン資料を作るか?」を書き込んでいきましょう。
具体的には以下の3つです。
- 「誰に」「何を」伝えるプレゼンなのか?
- 「プレゼンのストーリー」
- 「資料が完成するまでのスケジュール(レビューの日時・提出日など)」
一個ずつ具体的に説明していきますね。
まず1つめ、「誰に」「何を」伝えるプレゼンなのかを明確にしましょう。
例えば「部長、役員などの幹部陣に」「自部署の稼働状況を伝える」などです。
なぜ必要かというと、プレゼンの視座を相手に合わせるためです。
プレゼンの利き手が自担当業務に詳しくないときは、初めて聞く人でもわかるように内容を噛み砕く必要があります。
逆に業務の概要を理解している幹部陣に対しては、業務知識がある人向けの資料を作らなければなりません。
「え、利き手に合わせてプレゼン作るって当たり前でしょ?」って思うかもしれないんですけど、意外と見過ごしがちなポイントです。
2つめ、プレゼンのストーリーを決めます。ちょっとラフなデッサンを書く感じです。
例えば「固定資産の管理が煩雑になったため、管理ツールを作って管理を容易にした」という内容の業務改善のプレゼン資料を書くと仮定しますね。
(あんまり良い例が思いつかなかったので、こばやしが所属している会社で実際にあった例をオマージュして話します)
その場合は以下のような流れをメモに書きます。
- はじめに
- 現在の固定資産管理方法
- 今の手法の問題点
- このまま放っておくとどうなるか?
- 原因
- 対策
- 実施結果
- まとめ
こんな感じで大まかな流れを書きます。ここはラフなスケッチで構いません。
ほとんどの資料は「現状→問題点→対策検討→実施結果→まとめ」の流れで決まります。
最後に「提出までのスケジュール」を決めます。
スケジュールを決める理由は、アナタの上司に安心感を持たせるためです。
基本的に上司は、部下の仕事の進捗が気になります。「順調に進んでいるのか?」「停滞してないか?」と不安を募らせているわけです。
完成までの具体的なスケジュールを教えてあげれば進捗が把握しやすいですし、安心できます。
スケジュールに書くべきことは「提出日がいつか」「提出日までのレビューをいつやるか」ですね。
- ドラフト完成:●●月●●日
- 第一版完成:●●月●●日
- 第二版完成:●●月●●日
- 資料完成予定日:●●月●●日
- 提出日:~
目安としては、ドラフト完成は3日程度で完成させます。プレゼン資料作成は1ヵ月程度で完成させます。
プレゼン資料は、遅くとも提出日の3日前には完成させることをおススメします。
ドラフトを書いたメモ帳は完成したでしょうか?
いったん一通り書き終えたら、上司に見せてレビューを貰いましょう。
メモ帳レベルの資料なんで、いくらでも修正が効きますよね。
プレゼン資料は作りこめば作りこむほど、後の修正に時間が掛かります。
したがって、修正が効きやすいドラフトや骨子の段階でフィードバックを多めに貰う方が、無駄な時間を使わずに済みます。
社会人は一分一秒が貴重です。決して時間の無駄が無いように、最短時間で最高の資料作成を目指してください。
手順②:プレゼンの骨子を作る
かなり重要なので、慎重に作りましょう。
この骨子の出来具合で、プレゼン資料の出来が7割は決まります。それぐらい重要です。
逆に言えば骨子がダメだと、後でいかに綺麗に肉付けしても、分かりやすいプレゼン資料に仕上がることは100%ありません。
ちなみに骨子とは以下の2つです。
- 資料の各スライドの結論
- 各スライドの肉付けイメージ
では実際に骨子を書いていきましょう。パワーポイントを開きます。
ドラフトで書いたストーリーをパワーポイント上に表現していきます。
「ドラフトの項番の数」=「スライド数」ではありません。柔軟に作っていきましょう。
こんな感じで。

各々のスライドでは、「最も主張したい結論は何か?」を熟考してください。
肉付けは、「その結論を主張するために必要な最小限の根拠のみ」を書いてください。
1スライド1メッセージの法則
プレゼン資料での鉄則として、 「1スライド1メッセージ」 があります。
「1スライド1メッセージ」とは、1スライドに結論を1つだけ入れることです。
最初に述べた「シンプルかつ短く」の原則にも繋がってきますが、1枚のスライドに複数のメッセージを入れると煩雑で読み取りにくいプレゼン資料になります。
そのため、1スライドで述べるメッセージ(結論)は1つしか入れてはいけません。
これを遵守すれば、かならずシンプルで分かりやすいプレゼンが完成します。
「結論」を考えるときの注意
結論を考えるときは、「根拠」と「結論」の入れ違いが起こらないように常に注意を払いましょう。
例えば、近年の会社の業績が下降傾向にある事を示すグラフを見せながらプレゼンする場面を想定します。
ここで「近年、会社の業績は下がっている」という事を結論に出しがちですが、実はこれは1つの根拠にすぎず、結論ではありません。
この場合、結論は「業績アップのために、業務改善と新事業立ち上げに着手しなければならない」です。
単にグラフや表が示す事象が結論になるのではなく、その事象を踏まえた上にある、自身の思いや気持ちが結論になります。
上記の例はかなり簡単な例を示しましたが、複雑なプレゼン資料になればなるほど、この入れ違いは起こりがちです。
これを防ぐためにも、一旦結論を設定した後に「この結論から更に主張できる主張はないか?」と常に疑問を投げるつけるスタンスが大切です。
骨子が完成したでしょうか?では一旦上司に見せて骨子をレビューしていただきましょう。
最初に述べた通り、骨子はプレゼン資料の分かりやすさを大きく左右する重要な要素ですので、1週間くらいかけても良いです。
手順③:肉付けをする(お絵描きする)
骨子が完成したら、骨組みに沿って肉付けをしていきましょう。ようやく絵を描き始めます。
抑えるキーポイントは以下の通りです。
- 色を使いすぎない(せいぜい3色まで)
- 人がアクションする様子を図示するときはいらすとやを使う
- 重要キーワードやエッセンスを強調する
色を使いすぎない事は非常に重要です。なぜならば「色も一つの情報だから」です。
何回も言っているように、プレゼン資料に乗せていい情報は必要最小限のものだけです。
カラフルにしすぎる事で、情報量が上乗せさせられて相手の混乱を招きます。
次に「人のアクションはいらすとやを使って表現する」です。
いらすとやは色々なシチュエーションに応じた素材がたくさんあります。
何か人がアクションする様子を示したいときは、積極的にいらすとやの絵を使いましょう。
私が良く使うのは、「会議室でプレゼンテーションをする会社員」の絵や、「パソコンに向かって忙しそうに仕事する会社員の絵」です。
特に後者の絵は、「稼働が少なく大変な思いをしている!」みたいな雰囲気が良く伝わるので好きですね(笑)

絵を使うメリットは、言葉で説明せずとも伝えたいイメージを視覚的に伝えられることです。スライドに乗せる文字量の削減にもつながります。
最後に「 重要キーワードやエッセンスを強調する 」です。
これはプレゼン資料を作る最終段階での話です。
各スライドの結論(メッセージ)に関わる重要なポイント、エッセンスを強調して読みやすくすることで、読み手の負担を最小限まで小さくすることです。
たとえば先程お見せしたスライドでは、「固定資産管理を手作業でしているから大変なんや」というメッセージを伝えたいんでした。
つまり「手作業をエクセルで集計」というワードを太字で強調すると良いです。下のように。

このスライドを見た人は、赤枠の中でも特に、「手作業で~」の部分を優先的に見てくれます。非常に理解しやすい資料になる訳です。
理想としては、「資料を全部読まずとも、太字や色文字の部分を流し読みするだけで説明の概要が把握できる」レベルまで仕上げることです。
これを徹底すれば、誰が読んでも一瞬で理解してもらえるプレゼン資料が完成します。もはや説明が下手だろうが何だろうが関係ありません。
最後に、完成したプレゼン資料をもとに発表練習をする
プレゼン資料が一通り完成したでしょうか?完成したら、最後に発表練習をしましょう。
発表練習まで終えて初めて、プレゼン資料作りは完成します。
プレゼン資料の作成と発表練習を別作業として捉える方が多いですが、実は密接に関わっています。
なぜなら、発表練習をすることでプレゼン資料の改善の余地が見えてくるからです。
実際にプレゼン資料を作ってみると、「ここなんだか喋りにくいな」「ここ説明するときは一瞬言葉に詰まるな」という場面に何度も遭遇します。
実はこの違和感を感じた箇所こそが、資料修正すべき箇所なんですね。
プレゼン内容を一番理解している自分自身が説明し辛いのですから、聞き手は絶対に理解できません。
発表練習で全スライドが円滑に説明できるようになるまで、資料修正と発表練習をひたすら繰り返しましょう。
まとめ
この記事を最後まで読んで頂いてありがとうございます。
まあごちゃごちゃ話しましたが、エッセンスをまとめるとこんな感じです。
- シンプルかつ短く
- 1スライド1メッセージ
- ドラフトと骨子で7割決まる
- 発表練習で更なるブラッシュアップを図る
プレゼン資料作成は別にデザインセンスなんて全く必要なく、ある程度の定石を踏めばスグに作れるようになります。
本記事のノウハウを十二分に活用し、余裕のあるプレゼン資料作りを目指してみてください。